黒鉛とカーボンブラック
展示会等でお客さんと話していると「黒鉛ってカーボンのことですよね?カーボンなら今使ってますよ」という方もいらっしゃるのですがそれが「カーボンブラック」である事が多々あります。
黒鉛・活性炭・グラフェンなどカーボン系の粉末は数多くあり特性も様々ですがカーボンというとカーボンブラックをイメージされる方が特に多い印象です。
カーボンブラックも同じ炭素(カーボン)の一種ですが、黒鉛とはどう違うのでしょうか?
カーボンブラックは工業的に発生させた煤(すす)を集めたものであり非常に小さい粒子になります。
カーボンブラックは一般的に数十ナノミクロンであるのに対し、黒鉛は物理的な粉砕で細かくするので小さいものでも数ミクロンと、両者で約100倍ほど粒子の違いがあります。
一般的な黒鉛とカーボンブラックを比較すると黒鉛のほうが炭素結晶が発達しており導電性・熱伝導性・潤滑性などに優れています。
導電性カーボンブラックという種類もありますがコストが高くなりますので添加量とのバランスも考えながら使い分けをされているようです。
また黒鉛とカーボンブラックを併用し粒度差による導電パス効果を出す事例も多くありますので、カーボンブラックを既に使用されている方にも是非黒鉛の使用も検討頂ければと思います。